ED BICKERT BIOGRAPHY

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EDWARD ISAAC BICKERT(エドワード・アイザック・ビッカート)

1932年11月29日、カナダのマントバ州ホックフェルドに生まれる。
エド8歳の時、両親が音楽を演奏するのを見てギターを手にする。
彼の両親はギターとピアノを演奏し、カントリーバンドを組んで演奏していました。
エドはスタン・ケントン楽団のレコードを独学で分析・研究をしてジャズの複雑なハーモニーを学んでいきます。
当時、アメリカ西海岸からのラジオ放送で、NAT”KING”COLE TRIOに在籍していたギタリストOSCAR MOORE、
BARNEY KESSEL、LES PAULといったミュージシャン達の演奏が流れており、エドは彼等から大きな影響を受けました。
また10代初頭、両親と共にクラブに出演し、初めての舞台演奏を経験しました。

1952年になると、エドはトロントへ移住しラジオ放送局のエンジニアとして働きながら、
勤務時間後にはクラブで演奏をするといった日々を過ごしていました。
1954年頃からクラリネット・サックス奏者NORMAN SYMOND’S JAZZ OCTET
を始めとしてトロンボーン奏者のRON COLLIER、1957年からはクラリネット奏者PHIL NIMMONS等
と演奏経験を重ね、 1955年になると、エドはクコンスタントにクラブへ出演していました。
1957年には、エド初めてのスタジオ録音がMOE KOFFMANのバンドで行われました。

1968年にはROB MCCONELLに依頼され、BOSS BRASSというビッグバンドに参加しました。
その後、永い間BOSS BRASSのレギュラーメンバーとして活躍し、 沢山の録音を行いました。
1974年頃、エドはベースのDON THOMPSON、ドラムのTERRY CLARKEと共に自己のトリオを結成し、
クラブ・ラジオ局での演奏するほか、ノースシー・ジャズフェスティバル、モントレー・ジャズフェスティバル等にも出演しました。
一気に名前が知られるようになったエドに転機が訪れます。

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1974年、PUAL DESMONDが自己のグループを結成する為、JIM HALLに依頼をしたところ、
JIM HALLからカナダ人ギタリストを紹介されました。それがED BICKERTです。
DESMONDはすぐエドの演奏を聴くためにカナダへ飛びました。
エドの演奏を聴いたDESMONDはたいそう気に入ったらしく、エドのギターをフューチャーさせて3枚のレコードを録音しました。
これがエドにとって、アメリカのメジャー・レーベルでの初録音となりました。
この時期、エドは日本の地を踏んでいます。
またDESMONDはカリフォルニア・モンタレー・ジャズ・フェスティバルに
エドを起用して演奏を行いバンドとして素晴らしい演奏をしました。
今後が期待されましたが、DESMONDの死により、このグループは解散となってしまいました。

1979年エドは自己のトリオでヨーロッパ・ツアーを行いました。
また同年、同じDESMONDカルテットの卒業生であるベースのDON THOMSONとデュオで録音をしました
。このレコードがカナダで名誉ある賞「BEST JUNO AWARD」を受賞しました。

80年代に入るとエドはMOE KOFFMAN、ROB MCCNELLとの活動も続けながら、CONCORDレーベルと契約をし、 ROSEMARY CLOONEY、CONCORD ALL STARSなど沢山の演奏・録音を行い、1987年にはMILT JACSON、RAY BROWNといったメンツと共に再度、来日しました。 この頃からエドは自分のトリオにテナーサックス奏者RICK WILLKINSとカルテットで演奏を行っていました。

90年代に入っても、スタジオ・ミュージシャンとして、また自己のTRIOで活躍をしました。
1994年真冬のスリップ事故で両ひじを骨折し、約半年間の間ギターを弾けない状態だったようです。
その後、見事に復帰を果たしましたが、2000年奥様が亡くなり、エドはJAZZ界から引退を決意しました。
しかし、エドは4人の息子&娘さんと4人のお孫さんに囲まれ、今の生活はとても安定しているそうです。
私達のような大ファンからすれば、再び、ステージに戻ってくることを願ってやみません。

「Things are easier without a guitar」

最後に、Ed Bickert引退時の言葉をそのまま記載しました。
共にした奥様を想い、またギターに捧げた人生を想い
この言葉から受け取れるエドの心を考えると涙が溢れてきます。
素晴らしい音楽をありがとう!エド。



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