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ジャズ・スタンダードとは何か?

目次

スタンダードとは?

ジャズには沢山のスタンダード・ナンバーがありますが、そもそもスタンダードって何?ということで、wikipediaで調べてみると、

スタンダード・ナンバー(standard number )とは、音楽、特に近代音楽の分野において広く世に知られ親しまれ、あるいは多くのアーティストにカバーされるようになった楽曲のことを指す。「スタンダード曲」、「定番」などと称されることもある。

とあります。どの曲がスタンダードで、どの曲がスタンダードではない、と明確に言うことができませんが、ジャズ・ミュージシャン達に好まれ、演奏され、録音され、広く知れ渡った楽曲。そんな曲がジャズには数え切れないほど存在します。多くは、昔の映画の主題歌であったり、昔のポップス(オールディーズとも言う)です。

やまだ

Chat GPTにも聞いてみました。

ジャズスタンダードとは、ジャズの演奏家たちによって広く演奏され、ジャズのレパートリーの中で重要な位置を占める楽曲を指します。これらの曲は、多くのミュージシャンに愛され、何度も演奏され、録音されることで「スタンダード(標準曲)」とされています。以下は、ジャズスタンダードの特徴です:

  1. 多様なジャンルからの影響: ジャズスタンダードは、ジャズオリジナル曲だけでなく、ミュージカル、映画音楽、ポップソングなどからも取り入れられることがあります。これらの曲は、ジャズアレンジが施されて演奏されます。
  2. 即興演奏に適している: ジャズスタンダードは、メロディやコード進行がシンプルでありながらも奥深いため、ミュージシャンが自由に即興演奏を行いやすい構造になっています。
  3. 広範な認知: これらの曲は、長年にわたり多くのアーティストによって演奏されてきたため、ジャズを学ぶ人々にとって必須のレパートリーとなっています。
  4. 代表的な楽曲: 「Autumn Leaves」「Take Five」「All of Me」「Summertime」「Blue in Green」などが有名なジャズスタンダードとして知られています。

ジャズスタンダードは、ジャズの歴史と文化を理解する上で欠かせない要素であり、ジャズミュージシャンにとっては基本的な共通言語とも言えます。

カバーではない!

 ロック出身の人は、ある曲を別のミュージシャンが演奏すると「カバー」と言いますが、ジャズでは「カバー」とは呼びません。ディズニー映画「ピノキオ」の主題歌である「星に願いを」はジャズだけでなく、ポピュラー、クラシック、ボサノバなどにもアレンジされた名曲ですが、これも立派なスタンダード・ソングです。名曲のメロディと、そのコード進行を借りて、ジャズミュージシャン達は即興演奏を繰り広げていきます。

星に願いを

Misty

やまだ

ジャズ喫茶で最も好まれているスタンダードは「Misty」だという話を聞いたことがあります。

スタンダード集

さて、スタンダードには沢山の形式がありますが32小節を1コーラスとする楽曲が最も一般的です。そのようなスタンダードを掲載した曲集が沢山存在します。まずはリアルブックと呼ばれる海外の曲集。これ1冊で数百曲が掲載されています。

リアルブック掲載のメロディ、コードは曖昧なものも多いため自分なりに書き直した方がよいと思います

スタンダード集のスタンダード

これが1番というスタンダード集は存在しましせんが、日本で広く普及しているスタンダード集がこちらの「ジャズ・スタンダードバイブル」です。Eb用、Bb用、Vocal用などなど、様々なバージョンが発売されいて、大学のジャズ研や、セッションを行なっているジャズ・クラブには必ず置いてあります。

人気の作曲家たち

映画やミュージカル用に楽曲提供をしていた人気の作曲家が大勢います。

ジェローム・カーン(Jerome David Kern)

1885年1月27日 – 1945年11月11日。 ”Smoke Gets in Your Eyes”、”All the Things You Are”、”The Way You Look Tonight”などなど人気の楽曲が沢山あります。

コール・ポーター(Cole Porter)

1891年6月9日 – 1964年10月15日。”Love for sale”、”Night and day”、”You’d be so nice to come home to”など、これまた人気曲が沢山。

ジョージ・ガーシュウィン(George Gershwin)

1898年9月26日 – 1937年7月11日。”Summertime”、”I got Rhythm”などから、クラシックでも”Rhapsody in Blue”など沢山の楽曲を作曲しています。日本では没後50年が経過すると著作権が消滅するため、ガーシュインの楽曲は著作権切れ(パブリック・ドメインと言います)の楽曲として好まれて演奏されていました。しかし、平成28年(2016年)に法律が整備され、日本では没後70年へと変更になりました。それでも2007年から使用できていました。しかーし!ガーシュインは兄であるアイラ・ガーシュイン(作詞)とともに共同制作も多く、2021年にガーシュインの一族から楽曲が兄弟の共同著作物であることが確認できたとして管理が再開になってしまいました。兄であるアイラは1983年没のため、2053年まで著作権がかかります。

 私は最初の教則本(2021年夏に企画)があり、執筆を始めた直後9月頃にニュースとなり、リートーミュージックさんと相談したところ、「2021年内に印刷が終わっていればOK」ということでしたが、2022年3月発売を目指していたので楽曲を総入れ替えすることになりました。

他にも人気作曲家はたくさん!

「なぜ3人しか紹介しないのだ!」

と、怒られてしまいそうです。ハロルド・アーレン、ジョニー・マーサー、ジミー・ヴァン・ヒューセン、ヘンリー・マンシーニ、バート・バカラックなどなど、まだまだ素晴らしい作曲家が大勢います。

ジャズ・オリジナル

 ジャズの中にはジャズミュージシャン自らが作曲した楽曲も数多く存在します。それらは「ジャズ・オリジナル」と呼ばれ、デューク・エリントン、ビリー・ストレイホーンのタッグや、ベニー・ゴルソンの楽曲は良いですね!セロニアス・モンクの曲は今の時代でもチャレンジングな曲が多いです。偉大なプレイヤーでもあり、ソングライティングに長けた巨匠もたくさんいます。

A列車で行こう / デューク・エリントン楽団

I Remember Clifford / Benny Golson

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